宮里氏によると、現在、日興AMが管理する中国関連ファンドには、グレーターチャイナファンド、人民元建て中国国債、中国A株ファンド、上場インデックスファンド中国A株CSI300(パンダ)があり、いずれも日本での人気が高い。
日興AMが2005年2月に発売した世界初の中国A株オープンファンド(追加型)は、爆発的な人気を集めた。当時、上海証券取引所の総合指数は1千ポイント前後で、中国株式市場は極度に低迷していた。前年の04年は株式市場の年度収益率の世界ランキングで下から2番目という状況でもあった。こうした状況にもかかわらず、日本の投資家が中国株式ファンドの購入に意欲的だったことは、中国市場は日本の投資家にとって魅力があり、日本の投資家が中国経済の前途を信頼し、中国株式市場を好感していることの現れだ。
今年4月11日、日興AMは上場インデックスファンド中国A株CSI300(パンダ)を東京証券取引所に上場した。これは中国大陸部初の、海外市場と上海・深セン市場の優良300銘柄指数「滬深300指数」とが連動する上場投資信託(EFT)基金で、日興AMは1億ドルの投資枠を獲得した。当時の1株のスタート価格は5千円で、現在は大幅に値下がりしているが、市場での取引価格は評価額を10%上回っている。
宮里氏は「こうした状況は、パンダを保有する投資家のほとんどが今後の値上がりを予測し、市場が低迷してもEFTを慌てて手放したりはしないことを示している」と話す。
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