ジャック・マー氏によると、アリババグループは中国の中小企業を世界各地の企業と結びつけるB2B(企業間取引)サイトや会員数7000万人を擁するC2C(消費者間取引)サイトなどを運営、創業後9年間でグループ社員数1万人規模の大手企業に成長した。現在、中国最大のB2Bサイトであるアリババ(Alibaba.com.cn)の登録バイヤーは1,500万人以上になり、掲載商品数は1億点以上に達し、引き合い数は約300万回/日で、中国B2B市場の75%を占めている。このほか、アリババグループ傘下で中国最大のC2Cサイトであるタオバオ(淘宝網)のユーザー数は約8,300万人になり、出店数は130万を超え、商品数は2億品目に達し、落札数は180万回/日、取引額は約1,500億円/月で、2006年には4,680億円、2008年には1兆8,000億円になる見込みだ。
日本からの輸入の意向を尋ねたアンケート調査の結果によると、タオバオの出店者で「輸入の意向あり」と答えた出店者は80.4%にのぼった。国別では、日本からの仕入れ希望がトップで31.7%に達し、第2位は韓国で23.7%、第3位はアメリカで16.8%だった。「今、中国は海外への輸出が中心だが、今後は海外からの輸入が増えていく。10年後には巨大市場になっているだろう」とジャック・マー氏は中国市場の可能性を指摘した。
「Made in Japan」を中国に
現在の日本は、少子高齢化や内需低迷などの問題を抱え、依然として元気のない状態が続いている。日本国内市場が成熟期を迎え、業種・規模を問わず多くの企業が海外市場への進出によるビジネス拡大を図っている。中でも、中産階級の増加や富裕層の拡大などで中国市場への注目度が高まっている。
アリババ株式会社は、3250万のユーザーを擁する世界最大級の取引サイト「Alibaba.com」を展開する中国最大級のインターネット企業「アリババグループ」の日本法人で、今年5月に日本国内での本格展開を開始した。アリババの日本法人にはソフトバンクグループも資本参加している。
アリババはすでに、中国製品を輸入したい日本の企業・個人事業主と日本に自社製品を輸出したい中国企業をマッチングさせるWebサイト、アリババ株式会社(Alibaba.co.jp)を運営している。このサイトには現在、約5万の中国企業が約130万のアイテムを登録し、取引が行われている。2009年1月に始めるサービスはこれまでとは逆に、日本の企業や事業主が同サービスのサイト上で自社製品を中国の企業に紹介、購入を希望する中国企業を募ることになる。
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