ホーム>>中日両国>>視点
2008年を回顧④:麻生首相は福田康夫元首相の対中政策を継続
発信時間: 2008-12-17 | チャイナネット

 

2008年の終わりを迎えるに当たって、中国社会科学院日本研究所の金煕徳教授が新華ネットの取材に応じ、2008年の中日関係について語った。

 

――麻生太郎氏が首相になってから、中日関係の成り行きにはどんな影響があるか。

 

麻生氏の個性は強く、以前、アジアの人たちを刺激する言葉を多く発していたが、首相になってからは、中国に対して友好的なシグナルを発し、再び誤った発言はしていない。

麻生首相は中日関係で、福田元首相の対中政策を受け継いでいると私は信じている。しかし日本の政局は不安定で、もし麻生首相が長期的に政権を取れば、新しい道を歩むかどうか。中国に対してより友好的、または新しい保守路線に転向する可能性もあり、私たちは見守る必要がある。

2006年からの「氷を砕き、氷を溶かし、温かい春を迎えた」中日関係は、単に指導者個人の行動によって作られたものではなく、大勢の赴くところで、人心の向かうところである。その理由は、中日の共同利益はますます広がり、相互依頼も深くなっていることと、中日両国の戦略討議や世論の相互理解が成熟した段階に入ったことによる。

中日関係は1972年から1992年まで蜜月期だった。しかし交流はとても少なかった。1992年以降、両国の交流が増えるに従って矛盾も次第に拡大する。しかしそれは当たり前のことだ。交流が少ない時には、望遠鏡で相手を見ているかのように、相手の欠点は見えない。

しかし1992年以降、顕微鏡で相手を見るようになると、長所が見えず、見えるのは全て欠点ばかりになった。今はどんな時期に入るだろうか。望遠鏡も顕微鏡もいらない。会う時には相手と握手し、その相手は長所や欠点を持った人だということが分かる。

日本人は以前、『三国志演義』や『水滸伝』で中国を理解し、中国人は映画や小説などを通して日本人を理解していたため、両国ともに相手を完全に理解しているとはいえなかった。現在の中日は、多様で多角的に相手に対し、平常心で相手に対応できる。

 

――最近、日本へ行ったのはいつか?

 

今年の9月、ある大学で数百人の学生に講演をするために日本に行った。学生の質問から感じたのは、中国をとても理解し、卒業後は中日友好の使者になることを望んでいるという思いだった。

「北京-東京フォーラム」の第4回会議に参加した時、日本の各界の人たちは、だれが首相になっても、「暖かい春を迎えた」中日関係の局面は変わらないと発言した。日本の政界は、中日関係が日本にとって最も重要な二国間関係の一つであると認識しており、今後は中国と手を携え、すばらしい東アジアを共同で建設することを願っている。

「チャイナネット」2008年12月17日

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 2008年を回顧③:日本のメディアの偏った報道は日本を傷つける

· 2008年の中日関係の注目点

· 2008年を回顧:国の安全保障業務の交流に新たな進展

· 2008年を回顧:東中国海での共通認識は殊勝

· 災害と日本人の国民性①鴨長明「方丈記」