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中日関係の過去、現在、未来を語る
発信時間: 2009-01-05 | チャイナネット

さまざまな問題を前にして、中日両国は政府間の戦略的対話を強化し、将来のグローバルな管理の問題と地域の協力問題について常に意見を交換し、共通認識を追求するべきである。視野を広げ、将来を見据えれば、「一山に二頭の虎なし」という考え方から抜け出すことができ、中日両国は世界の中でそれぞれの独自の役割と共同の役割を果たすことができるだろう。

「政冷経冷」の日中関係を築く

早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授 天児慧

言うまでもなく、中国の総合的な国力は年々強くなっている。少なくとも今後10年間は、引き続き強くなるだろう。今後5年から10年の間に、東アジアにはEUやNAFTA(北米自由貿易協定)に匹敵する地域経済圏が出現するというシナリオがある。しかも、中国がその中心に位置するという可能性がますます大きくなっていることを認めざるを得ない現実がある。

日本人の中には、「肥大化する中国」「脅威の中国」と言いながらも、同時に「遅れた中国」「共産主義の中国」といったステレオタイプのイメージも依然として強い。いかにして相互の誤解を減らし、健全なパートナーシップを築くか、そして日中関係だけにとらわれず、いかに日中が協力してアジア・太平洋の平和で安定した秩序と調和的相互依存構造を創造するかが問題である。

小泉首相時代の日中関係を語るとき、よく「政冷経熱」という言葉で論じられた。当時私は「政冷経熱」論に賛成せず、むしろ「政熱経冷」であると主張した。ここで言う「熱」は、活発な関係を言うのではなく、すぐ感情的になって騒ぎまくるという意味であり、「冷」は、冷えた関係という意味ではなく、冷静でクールという意味である。

こうした意味で日中関係の将来は、できれば「政冷経冷」がいいのではないか。政治もクールに、経済もクールに、自然体で付き合えるようになれば、何も大げさに「中国の脅威」「反中感情」を叫ぶ必要がなくなる。  「冷静で、かつ温かい日中関係の構築」は容易なことではない。しかし着実に日中関係は成熟してきている。日本と北京五輪を成功させたばかりの中国との関係はますます緊密になってゆくだろう。若い人たちの時代になればきっと素晴らしい日中関係が実現していると確信している。

「人民中国インターネット版」より2009年1月5日

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