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相互に影響し合う日本の内政と外交の行方
発信時間: 2009-03-10 | チャイナネット

3月4日、東京の民主党本部で野党第一党・民主党の小沢一郎代表が記者会見を行った

 

これに対し、民主党側では、小沢代表がこの危機を乗り切るとも見られているが、代表交代が不可避となり岡田克也前代表が再登板する可能性も高い。岡田前代表は保守系「ハト派」に属し穏健な立場を取っているが、小沢代表のような選挙のプロではない。呉副主任は「小沢代表は自民党にとって最も手ごわい相手である。なぜなら自民党の『死穴(致命的な急所)』を知っているからだ」と指摘する。だが、一部のアナリストは、民主党はまだマイナス要因を抑えることが可能であり、同党の高い支持率は全て小沢代表によるものではない、との見方を示している。

 

復旦大学日本研究センターの郭定平主任は「日本の政治発展の文脈から見て、有権者の保守的傾向が非常に強いのは、野党を選んだ場合、政治的不確定性が増すことが原因となっている」とした上で、「自民党と民主党の勝算は5分5分である」と分析する。

 

外交で得点を稼げるのか

麻生首相は国内では不安定な立場と支持率低迷に頭を抱えているが、このところ外交面で精力的に取り組む姿が見られる。

 

麻生首相は日米首脳会談を終えワシントンから帰国したばかりだが、外交日程はこれまでと同様、目白押しの状態。3月末の中国訪問、4月の「パキスタン支援国会議」主催、およびロンドンで開催される主要20カ国・地域(G20)金融サミットへの参加、5月のロシアのプーチン首相来日、7月の主要8カ国首脳会議(G8)への参加と立て込んでいる。さらに、北朝鮮の人工衛星打ち上げ準備(西側諸国はミサイル発射準備の動きと警戒)、釣魚島の主権などをめぐる問題で、日本は最近強硬姿勢を示している。

 

一般的に、政治家は内政問題でつまずくと、国民の注意を国外へ向けさせようとする。麻生首相は最近、外交に力を入れているが、これには国内の「麻生おろし」の動きを抑える狙いがある。また、日本の政局の行方が混沌としていることから、与野党はいずれも敏感な問題を利用し国内の極右民族主義勢力を満足させる必要がある。だが、国内問題が山積し経済が後退する中、麻生首相の積極的な外交活動は、必ずしも内閣の得点につながらないだけでなく、危険な方法であるとも言える。「釣魚島の問題はまさにこの1つの例である」と上海交通大学日本研究センターの王少普主任は話す。

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