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日本人コラムニスト:中国の世論は多様化している
発信時間: 2009-04-08 | チャイナネット

反対派の意見は、「理性的な態度をとるべき。日本文化と愛国は別のもの」「罵倒した学生たちの見方は極端すぎる。美しいものを愛でる心は誰にでもあるもの。和服が好きなのはいけないことなのか」「桜は精華でもなければ不要なものでもない。『国辱を忘れるな』のために日本と付き合わないのは、どう考えても不可能である」「すぐに政治的レッテルを貼るな」「誰にでも自分で選択する権利がある」。

 

一方、賛成派の意見は「『和服母娘』は民族意識が薄い」「よくやった。大学生の資質が高いことを物語っている」「中国にはこんなにもたくさんきれいな服があるのにそれを着ず、日本人でもないのに何で和服を着るんだ」「和服を着て写真を撮るのは構わない。でも武漢大学ではいけない。武漢大学は日本人に侵略された場所なのだから」「和服を着て花見をするなど常識はずれだ。民族の自尊心がなさすぎる」。

 

ここからわかるように、メディアとネットユーザーのぶつかり合いを通して、現在の中国社会には多様で健全な世論が形成されつつある。私は、賛成派と反対派のほかにも、もっと多くの中間派や沈黙派がいることと信じている。これこそが「世論」というもののあるべき姿であり、「社会安定」の本当の力なのだ。

 

日本の要素は民族主義を引き起こし、社会安定の「諸刃の剣」となる。これはすでに周知の事実であり、その是非や正しいか間違っているかを議論する必要はない。私たちが本当に必要なのは、「和服母娘」のような事件が起きたときに、政府や教育機関、メディア、そして最も大きな草の根の力などを含む社会全体の資源を動員して、世論を健全でバランスの取れた方向に導くことである。そうでありさえすれば、私たちは何が起きても心配することはない。

「チャイナネット」2009年4月8日

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