今年は大平正芳元首相が訪中してから30年、来年は大平元首相生誕100周年にあたることから、「大平正芳生誕100周年記念シンポジウム及び優秀論文表彰式」が10月24日、北京で開催される。北京日本学研究センターと日本の大平正芳記念財団が共催する。
同シンポジウムでは、中華日本学会名誉会長の劉徳有氏と早稲田大学の毛里和子教授による記念講演のほか、「大平総理記念論文賞」入賞論文の発表、選評と表彰式が行われる。また、大平正芳著作集『永遠の今に生きる』中国語版発刊式や「第五回日本学優秀論文賞」の表彰式も予定されている。
2007年から大平正芳記念財団の助成により、北京日本学研究センターは、『柳田国男が描いた日本――民俗学と社会構想』『徳川思想小史』『環境社会学』『環境資源経済学』など、日本の文化・思想・社会や経済を紹介する4冊の著作を中国語に翻訳して出版し、参考教材として中国の70数箇所の大学や研究機関に寄贈している。
北京日本学研究センターは、30年前に大平元首相が訪中した際、中日政府が調印した文化交流協定の協力プロジェクトの一つである「北京日本語研修センター」(通称「大平学校」)の後を受け、中国教育部と国際交流基金の協議により1985年に開設された教育研究機関であり、これまでは日本語教育や日本学研究の専門家を数多く養成し、また大平正芳記念財団の協力を得て、『大平文庫』の設立、日本学優秀論文賞の表彰や日本の名著翻訳出版など、中国の日本研究人材の養成に寄与する助成事業を実施してきた。
「チャイナネット」 2009年10月19日 |