11月19日、日本僑報社・日中交流研究所主催の第5回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集『中国への日本人の貢献』が刊行された。
本年も中国の全土から多くの問い合わせや応募があり、学生の部は65大学から1364編、社会人の部では29編、総数1393本もの作文が集まった。
応募者は、日本を訪ねるチャンスに恵まれないが、一生懸命勉強して日本語を身につけ、言葉の学習を通じて現実の日本、日本人、日本の社会、日本の文化などに深い興味を持った若者たちだ。本書はこうした自分の目で日本を見たことがないが、将来必ず日本と中国の架け橋になる若者のリアルな対日観をまとめたものとも言える。
中国の若者が自分の対日観を翻訳を介さず、直接日本人や日本社会に伝え、日本人や日本社会と交流し、共感を得ているのだ。このように両国民の相互理解が促進し、日中戦略互恵関係の実現を推進することこそが、まさに本活動の意義である。
より多くの日本人に中国青年たちの生の対日観を理解してもらうため、日中交流研究所では2005年の第1回から中国人の日本語作文コンクール授賞作品集を発行していて、今回は5冊目になる。第1回からのタイトルは順に『日中友好への提言』、『壁を取り除きたい』、『国という枠を越えて』、『私の知っている日本人』で、これら既刊4冊の作文集も好評を博している。また、『壁を取り除きたい』は、2006年度の朝日新聞書評委員の推薦図書にもなっている。
一方、本活動を通じて、中国の大学図書館に日本語の蔵書が少なく、特に地方の大学はゼロに近いことがわかった。そこで、第3回からは「園丁賞」受賞大学に10万円相当の日本語の本を贈呈している。今年の12校を含めて、これまでに計32校に贈呈した。
「人民網日本語版」2009年11月27日