日本円の対ドルレートの上昇が続き、先月27日には1ドル84.82円まで跳ね上がり、1995年7月以来の円高を記録している。日本の中国語紙「中文導報」が伝えた。
円高の急速な進行は、中長期的視点からみると日本経済を圧迫する可能性があるが、短期的には個人の円資産価値を高めることになる。専門家は、中国の経済成長の巨大な潜在力、さらには人民元が中長期的に上昇する傾向にあることから、在日中国人に対して円建てで人民元を買うことが将来的に有利なリターンが見込めると提案している。もちろん、今日本円を持って海外旅行に出掛けることも、よい選択だとしている。
対円レートにきわめて敏感な在日中国人のうち、即座に行動した人達も少なくない。中国工商銀行東京支店によると、同支店には27日、平常の4、5倍にあたる150-160人の中国人顧客が訪れ、中国への為替送金を依頼した。開店したばかりの池袋支店にも多くの客が集まり、華僑・在日中国人に対して業務が行われた。同行の為替業務はレートを固定することが可能で、27日のレートは100円/7.94人民元となり、数年来最高を記録、受取人は中国国内で直接人民元を受け取ることができる。同日、在日中国人顧客が送金した金額は数十万円から100万、200万円などさまざまで、主に中国国内の家族に宛てたものが多かった。顧客は合法的な身分証明書、個人所得証明、中国国内口座番号、日本円現金を持ち込みさえすれば為替送金可能で、工商銀行も在日中国人を歓迎し、サービスを提供している。
交通銀行窓口の為替取扱量も普段の3倍ちかくに増えた。中国人顧客の出身地はさまざまで、東北3省(黒竜江、吉林、遼寧)からの来日者が多いという。同行は親身な中国語によるサービスで、顧客を安心させている。個人為替送金金額のほとんどは100万円を超え、受取人は中国国内の交通銀行で、当日のレートにより受領することができる。
「人民網日本語版」2009年12月4日 |