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重要な一歩を踏み出した中日歴史共同研究
発信時間: 2010-02-05 | チャイナネット

日本側の学者は研究成果の中で、日本軍国主義の対中侵略と、それが中国人民に与えた甚大な傷をはっきりと認め、戦争中の旧日本軍による様々な不法行為が大量の中国の一般市民に死をもたらし、深刻な戦争の傷跡を残し、戦後の中日関係に障害を残したとの認識を示した。日本側の論文はまた、細菌戦、遺棄化学兵器、労働者の強制徴用、婦女暴行などに関する近年の訴訟は、いずれも戦争が中国人民に残した深刻な傷痕の現れであるとの認識も示している。

学術研究の角度から見ると、具体的な歴史過程の描写・認識・判断に関して、双方間にはまだかなり多くの溝がある。具体的には、侵略戦争の性格に対する基本的な共通認識を前提とした上で、その具体的な過程への認識と判断、たとえば戦争の原因の分析、侵略戦争勃発の必然性、具体的事件の偶発性などの問題において、歴史問題を見る角度や研究方法に相違がある。歴史的事実をはっきりさせること、特に着実な実証研究を踏まえた上で、問題を見る角度や研究方法についてさらなる交流を行う必要がある。実証研究が不十分、あるいは実証研究の基礎的条件が備わっていない状況では、異なる認識があるのも理解できる。

意見の隔たりや認識の相違は、両国の学術界や民間の交流の強化によって解決することが必要だ。冷静な学術・世論の雰囲気を保つことが極めて重要だ。私は日本滞在時に、偏見のある一部日本メディアに対して、「中日歴史共同研究は相互理解の促進と認識の溝を埋めることが目的だ。あなたたちはなぜ、われわれが3年間の努力によって得たプラスの成果を見て見ぬふりをし、侵略戦争の性格や南京大虐殺における認識の一致を報道せず、歴史認識の溝ばかり故意に拡大するのか?」と話したことがある。

学術上の不一致は中日関係の上に横たわる「濠」ではない。歴史共同研究が積極的な角度から両国民の相互理解を深め、認識上の隔たりを縮め、中日関係を安定させ、促進させる役割を果たすことを希望する。

「人民網日本語版」2010年2月5日

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