中日経済はビジネスベースの相互協力の時代へ

タグ: 中日経済協力の回顧と新たな地平 国際シンポジウム 

発信時間: 2010-03-24 16:53:30 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

財団法人機械産業記念事業財団の福川伸次会長は、中国社会科学院日本研究所と全国日本経済学会が共催した「中日経済協力の回顧と新たな地平」国際シンポジウムで基調講演を行い、「日本から中国への一方的な経済援助の時代は終わりを告げ、今はビジネスベースの相互協力へと移り変わりつつある」と語った。

福川会長は70年代末以降の中日の経済交流について「1972年の国交正常化以降、日中関係には一時期、不安定な時もあったが、経済、文化、人的往来などは飛躍的に拡大した。日中貿易は73年の20億ドルから09年の2700億ドルに増え、中国にとって日本は第三の貿易国、中国は日本にとって最大の貿易国になった。また実行ベース対中投資の累計額は08年末の時点で654億5000万ドルに達し、人的往来も80年の18万7000人から08年には465万人に増加した」と説明。そして両国の将来については「日中関係が新しい次元に移行するにつれ、両国間の貿易や投資、人的交流は拡大するだろう」と非常に楽観的な見方を示した。

1979年12月に訪中した大平正芳元首相は、中国のインフラ整備促進のために円借款の提供を表明したが、その全体的な規模は一体どのようなものだったのだろうか。

1980年4月に円借款契約の調印が行われから2007年度までに供与された額は合わせて3兆3165億円。福川会長が「中国に対する経済支援は、中国経済の基盤整備に貢献した」と話すように、初期支援の重点分野は鉄道や港湾整備、都市部下水道、ガス供給、通信事業などのインフラ整備で、有償、無償、技術協力といった方法で実施された。

活発化する民間の経済交流について福川会長は、「政府間の経済支援に支えられ、民間の経済交流は着実に拡大し、貿易の拡大と平行して、投資や技術交流も活発化している。日本企業がどんどん中国市場に進出することで中国経済も高度化し、両国の相互依存はウィンウィンの関係になった。特に2008年5月に胡錦涛国家主席が訪日し、省エネや環境分野の協力、中国の地域発展への協力、企業間協力の強化、地域とグローバル経済での協力を日本の経済界に呼びかけ、これをきっかけに日中民間企業の交流の気運が一挙に高まった」と述べ、今後の両国経済協力の方向に関しては以下のように語った。

「中国企業も日本への進出の歩調を速めている。日本から中国への一方的な経済支援の時代は終わりを告げ、ビジネスベースの相互協力へと時代は移り変わりつつあるようだ」

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年3月24日

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