芸能界での活動経験あり、カバーガールの経験あり、ニュースキャスターの経験あり、そして、男性社会として知られる日本の政界へ―これは42歳女性のこれまでの人生の軌跡。彼女こそ日本内閣における史上初の華僑大臣、蓮舫である。昨日の日本のマスコミによる最新報道によれば、彼女が担当するのは行政改革大臣だという。
蓮舫
蓮舫とは、どんな人物なのか。資料によれば、彼女は日本で生まれた。台湾人の商人だった父と日本人の母を持つ。また、聞くところによれば、父方の祖先は謝という姓で台湾の台南県白河鎮出身、更に彼女の祖母に当たる陳杏村という名の女性は、台湾の市場と政界では女傑として名の知れた人物だったという。蓮舫は、1985年に日本国籍を取得している。
資料写真:蓮舫
蓮舫の華僑という立場は、中日関係にプラスに働くのではないだろうか。鳩山政権時代、彼女はこう述べている。「華僑の一員として、日中両国の友好と協力の推進に力を尽くすつもりです。」歴史問題においては、彼女は首相が靖国神社を参拝することに断固反対している。
中国社会科学院日本研究所の高洪所長も、中央テレビ局のインタビューを受けた際に、彼女が中日両国関係の健全かつ安定した発展の過程で、その仕掛け人或いは架け橋としての役割を担ってくれることを望んでいる。「何といっても半分は中国の血が流れているわけですから、他の日本人大臣以上に中日関係の重要性を認識しているでしょう。また、アジア諸国とのやり取りにおいては、政治的内容にせよ、デリケートな問題にせよ、一定の含みを持たせることの必要性についても理解していると思います。もし、彼女がその役割を十分に発揮できたなら、日中関係の改善にも、民主党と中国政府や中国の各分野との関係の最適化にも大いに役立つことでしょう。」
しかし、政治アナリストの中には、こんな意見もある。華僑社会は蓮舫が日本の内閣において初の華僑大臣となることを手放しで喜んでいるが、大切なのはこれからで、今後、実際に蓮舫が日中関係及び日本政治において一体どのような役割を担うのか、注目していくべきである。
在日ジャーナリストである神戸大学の徐静波教授はマスコミに対し、中国国内では蓮舫の華僑としての立場を大きく取り上げているが、実際、ほとんどの日本人が彼女が華僑であること自体に気付いていないと指摘する。「菅総理が彼女を起用したのも、その良好なイメージと能力によるところが大きい。また、彼女が内閣に入閣したからといって、今後、日本の政界で、華僑が才能を発揮し、活躍できるようになったというわけではない。」(文中敬称略)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月9日