日本人ボランティア:鉄嶺市中心病院に赴任して

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発信時間: 2010-06-17 13:53:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る
鉄嶺市中心医院

北京での3週間の語学訓練を終え、任地に赴任してから、もう1年が経とうとしています。遼寧省鉄嶺市は、北京から新幹線で4時間半程の東北地区に位置します。

■配属先について

配属先は、鉄嶺市立病院のICU。オープンフロア9床と、総室5室(22床)からなっており、殆どが、脳外科患者です。医師7名、看護師18名で、2交代です。私は、オープンフロアで、月~金まで日勤で勤務しています。

制度の関係上、注射や点滴、記録が出来ないので、私がする事といえば、吸引・体位変換・シーツ交換・体温測定・医師の処置の介助・口腔清拭・気切のガーゼ交換・尿道口消毒・滅菌物の管理・入院の受け入れ等になります。

■日本の看護との違い

日本と中国では、看護の範囲が全く違い、中国での看護は「診断・直接治療以外の治療に伴うもの」に限定されます。例えば、点滴・点滴の調合・点滴ボトルの交換・記録・入院受け入れ・医師の指示受け・口腔清拭・尿道口消毒・気切ガーゼ交換・胃管挿入・注入(初回のみ)吸引等で、日本で看護師が担っているものに比べて極端に少ないです。というのも、患者のベッドサイドには、常に1~2名の家族が付き添っており、患者の身の回りの世話を全て行っています。点滴ボトルの観察はもちろん、体位の変換・や体温測定、・検査の時の移動、そしてオムツ交換や吸引も、ある程度は家族の仕事になります。家族の方はずっと付き添っているため、疲れてしまわないか心配です。特に、付添いが高齢の方の場合は、なおさら心配です。
ここでは、助手や医師の役割も明確に決まっているため、自分の役割以上の事は基本的に行いません。その辺が、日本はとても曖昧で、看護師の仕事が膨大になりすぎる理由なのだと思います。

■街の様子

病院からバスで15分程のところに駅があり、その周辺が繁華街で、大手のデパートやスーパーがあります。そのデパートや病院の近くの龍首山を教えてくれたのは、患者さんの家族や知人、そして新聞やテレビで私の事を知り、病院まで会いに来てくれた人達でした。お陰様で行動範囲も広がり、生活が楽しくなってきました。

会いに来てくれる人の多くは、以前日本で仕事をした経験のある人や、日本語を勉強していた人で、「中国の為に、ボランティアとして頑張っているんだから、私たちも力になります」と言ってくれ、食事に誘ってくれたり、自分たちの友達を紹介してくれます。

研修生派遣会社で日本語教師をしている朱さんを通じて、たまに土曜日に学校にお邪魔して、授業風景なども見学させてもらっています。学生たちとの交流は、良い息抜きになり、とても楽しいです。本当に、大勢の人に支えられていると感じるとともに、感謝しています。(2010年6月) 


21年度1次隊 遼寧省鉄嶺市 鉄嶺中心病院 看護師 菊池早記(愛媛県出身)

同僚との旅行
餃子づくり
同僚との食事
「人民網日本語版」より

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