世界4大会計事務所のひとつ、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が22日に発表した報告によると、今後5年で中国のエンタテイメントおよびメディア業界は世界の年平均成長率5%を大きく上回る12%の急成長をする見通しだ。一方、2014年には中国の広告支出総額は日本を抜き、米国に次いで第2位になる見通し。京華時報が伝えた。
この「世界のエンタテイメントおよびメディア業界の展望」と題する報告によると、09年の世界のエンタテイメントおよびメディア業界の収入のうち、米国が4280億ドルでトップ、日本は1640億ドルで2位、それにドイツ、中国、英国が続いた。将来的に中国のエンタテイメントおよびメディア業界は世界の平均成長率を大きく上回る12%のペースで成長すると予測される。これはサウジアラビアやパン・アラブ地域の16.5%に次ぐ勢いだ。中国に次いで勢いがあるのがインドで11.8%。米国、英国、ドイツなどの先進国の成長率はいずれも5%以下の予想。
PwC社のエンタテイメント・メディア業界パートナーである呉炳輝氏によると、中国のインターネットなどの業界は政策的な支援によって世界のトップクラスにある。業界別にみると、中国のエンタテイメントおよびメディア業界の中でテレビゲーム、インターネット広告、有料テレビの発展のスピードが最も速く、その成長率は20%を上回る。
中国のテレビゲームの成長率は33.5%で、実際にはすでに韓国に代わり、アジア太平洋地域で第2、世界で第3のテレビゲーム市場(オンラインゲームおよびその他テレビゲームを含む)となっている。なかでもオンラインゲーム市場は世界の収入総額の3分の1、アジア太平洋地域の56%を占める。
さらにこの5年で、中国の衛星テレビとIPテレビの市場も急成長する見通しだ。衛星テレビと無料デジタルテレビが有線放送の市場シェアの一部を奪うことになるだろう。09年に中国のデジタルテレビの視聴者は280万人に達した。この数字はどの国よりも多く、世界のデジタルテレビ市場の45%を占める。
映画・エンタテイメント業界については、昨年中国が世界で最も勢いがあり、その成長率は36.6%に達した。スクリーン数の大幅な増加によって興行収入が47%上がった。この傾向は今後も続くものと見られる。
「人民網日本語版」2010年6月23日