先ごろ日本で行われた参議院選挙で、最多の得票数で当選した台湾系の行政革新大臣・蓮舫氏が日本で初めての女性首相になる可能性があると日本のメディアが伝えた。しかし同メディアは同時に、首相になるにはまず衆議院で当選することが必要だとも指摘している。
同報道によると、11日に行われた第22回参議院選挙で、半数の議席が改選される東京選挙区の候補者である民主党の参議院議員・蓮舫氏は、同じ党の候補者の支援のために日本全国を駆け巡り、自分の選挙区にはほとんど戻ることがなかった。しかし民主党のある衆議院議員によると、蓮舫氏は自分がトップの得票を得ることに自信を持っていたという。
台湾「中央社」の報道によると、選挙期間、「スーパー得票機」を彷彿とさせる蓮舫氏の人気は菅直人首相さえも上回っていたという。特に菅首相が消費税引き上げについて言及した後は、多くの民主党候補者が菅首相ではなく蓮舫氏が選挙活動の支援に来てくれることを望んだという。
民主党のある関係者によると、蓮舫氏は元々向上心の強い人で、かつて友人や日本の財務大臣・野田佳彦氏、手塚仁雄議員などと集まった際に、日本初の女性首相になることが希望だと語ったという。
経済評論家の勝間和代氏は蓮舫氏の人気を分析し、彼女は人に「共鳴と公平」の感覚を与えると述べている。後ろ盾のない人物も努力によって上を目指せば、成功できるのだ、と。
「AERA」誌は「蓮舫ブーム」を分析するために、東京在住の20から40歳の618人を対象に調査を実施した。その結果、蓮舫氏を支持する女性は20歳代が最も多く、男性では40歳代が最多となった。職業別に見ると、非正規従業員や自分を一応「幸福」だと考える人、「事業で成功している」人の割合も高く、こうした人々が蓮舫氏による日本社会の変革を期待しているのがわかる。
有名なジャーナリストの田原総一朗氏は6年前に蓮舫氏が政界入りを志した際に相談した先輩だ。田原氏は、蓮舫氏がより高層の指導者になりたいのなら、財政や外交をより学び、比較的多くの大臣職も経験して、協調力をより育成する必要があると述べている。今の指導者の多くは就任後しばらくすると退任に追い込まれているため、蓮舫氏はもっと実力をつけるべきであり、今急いで上を目指す必要はないとしている。
14回連続で議員に当選している民主党の前最高顧問・渡部恒三氏は、誰にでも人気絶頂の時期はあるが、人気になったからといって得意がるようではだめだと述べている。
人気の衰えぬ蓮舫氏は期待を集めているが、日本・民主党の関係者は、蓮舫氏はやはり衆議院選挙に当選することを検討すべきだと述べている。首相は通常、衆議院議員から選出されるためだ。蓮舫氏の現在の業績は事業仕分け作業面では評価されているものの、その他の財政や金融、外交といった政治の核心的な分野で業績を出して初めて認められる。
「人民網日本語版」2010年7月15日