26日付けの「環球時報」によると、日本の菅直人首相は24日に行われた自衛隊の観閲式で、日本は中国の軍事力が絶えず強まる中で、多様な事態に対処し得る態勢を常に取っておく必要があると発言した。菅首相が公の場で中国の軍事力に対応するために準備を整えると語ったのはこれが初めて。
日本のメディアは、漁船衝突事件の発生により、菅首相は対中協調から対中警戒へと態度を変えていると報道。上海交通大学日本研究センターの王少普主任は25日に「環球時報」の取材に応え、「菅氏は数回にわたり中日関係の回復を表明してきたが、中国側も平和発展の戦略的路線の堅持を始終強調している。しかし今回の観閲式で菅氏は、明らかに中国を非難する傾向のある発言をし、これは両国関係の回復に不利だ」と語る。
またある日本人議員は25日の「環球時報」の取材に対して、菅首相は大きなプレッシャーを受けており、今回の発言の考えは年末に決定される防衛計画の大綱に表れるだろうと述べ、肝心なのは菅氏が釣魚島の駐屯に同意すれば、これは任期中の最大の軍事行動だと話す。
王少普主任はこう指摘する。「中国の急速な成長を前に、米日の戦略界では中国脅威論の声も高く、対中戦略防衛強化の動きまで出ている。菅氏の今回の発言はこうした背景の中で生まれたものだ。東アジアや世界の秩序はまさにいま変化しており、中日米は地域や世界にとって重要な責任ある国として特に交流が必要で、戦略的な相互信頼を強化しなければならない。日本側の指導者が大局を顧みず一面的な判断をし、公的な発言をするべきではない」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年10月26日