「孤族」や「孤独死」はもはや、日本の新たな社会現象のひとつとなっている。しかし、問題は、その「孤族」が日に日に増加しているということである。日本社会に多い「オタク」は「孤族」の予備軍であると言う人も居る。また、最近増えてきている「干物女」や「草食男子」なども「孤族」になりかねない。
日本の「孤族」や「孤独死」と言った社会現象に我々はどのように向き合えば良いのだろうか。これは都市化が進む中国に警鐘を鳴らしているのではないだろうか。都市が発展するにつれ、街の開発が進み、従来の交通手段や人と人とのコミュニケーション手段は大きく変化していく。人々の繋がりは平坦化し淡白なものになってきている。インターネットやブログを介せば簡単に人と繋がりが持つ事ができるが、その一方で現実の世界で人と会っても挨拶をしないなんてことが多い。また、自家用車などで外出すれば、人と会う事さえほとんど無いのだ。都市は発展し、生活のリズムはどんどん加速していく。日を追う毎に様変わりしていく都市も時代の流れであり、誰も止める事はできないのだ。それでも人々の孤独と言った都市が抱える問題を見ない振りする事はできない。解決していく責任が我々にはあるのだ。
日本はこの「孤族」の問題を解決するため、生活に密接に関わる地域では新たな取り組みを始めている。同じ地域で生活する住民が確実に交流できるようなコミュニティーを形成しているのだ。また、都市で生活する人々の外出に関する新たな調査研究や公共施設やスポーツセンターを新しく設けるなど、これらの取り組みは中国も参考にできるのではないだろうか。