第五回日本人の中国語作文コンクール表彰式の様子。日本僑報社提供
1月26日、日本僑報社・日中交流研究所は主催する第六回「日本人の中国語作文コンクール」受賞候補者の中から各賞を決定し、最優秀賞の中国大使賞を選出した。東京大学の長越柚季さんと東京都在住会社員の作田幸子さんが、それぞれ学生の部と社会人の部の最優秀賞(中国大使賞)を獲得した。
この度の日本語作文コンクールは、日本僑報社日中交流研究所が主催するもので、在日本中国大使館、人民日報社人民網、国家漢語国際推廣領導小組辧公室(国家漢辧)、社団法人日中協会、日中友好議員連盟など日中友好7団体、中国中日友好協会などが後援している。昨年4月に開始。8カ月にわたる作文募集と審査を経て、今回の受賞者決定となった。
今回のテーマは、上海万博開催・日中国交回復38年記念として、「メイドインチャイナと日本人の生活」、「私が見た上海万博」、「自由テーマ部門」とした。応募資格は、中国語のできるすべての日本人とし、25都道府県や北京・上海などから多数の作文が寄せられた。日中交流に携わる全ての世代から、幅広い応募であった。中国に留学しているからの応募が多く、上位受賞者をしめている。
中国大使賞の学生の部は、東京大学4年生の長越柚季さん。無意識に中国に対して偏見を持っていた筆者が、家庭教師をした華人家族と親しくなったことをきっかけに「曇りのない目で見る」ことの大切さに気付く。そして、中国人学生と交流するなかで、共に学び、向き合うことで偏見を取り除いてゆく様子が描かれている。長越さんの、日中間に留まらず、世界と日中の架け橋となりたいという強い決意が伝わってきた。
社会人の部の中国大使賞は、東京都在住の会社員、作田幸子さん。日本では中国史をモチーフにしたゲームや、中華料理がすっかり定着し、中国のそれと意識することなく自然と文化は融合しているのに、なかなか近づけない両国の隔たりを「気持ちの隔たりである」と作田さんは指摘している。自分の生活・自国の文化の中に「Made in China」が存在していることに気付き、両国民の心が近づくことを信じていると流暢な中国語で綴られている。
今後は、最優秀賞(中国大使賞)と一等・二等・三等に選ばれた受賞作品36本(詳細はこのページhttp://duan.jp/cn/2010shou.htm)を、『メイドインチャイナと日本人の生活』という書籍にまとめ、日本僑報社から3月中旬に出版する。表彰式は、3月23日(水)午後、東京華僑会館で行う予定。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月26日