今日、ある高齢の日本人教師と中日間の差について話をした。その教師は東京大学卒業後、ヨーロッパ各国で仕事をし、中国にも数回来たことがあったという。その後定年退職し、中国で中国語を勉強する傍ら、日本語を教えている。
彼に、中国の現在の全体的経済発展状況が、だいたい日本のどの時期に相当するか聞いてみた。
彼はこう答えた。中国の現在の様子は、前世紀60~70年代の日本によく似ている。1964年のオリンピック開催から1970年の大阪万博までの間、日本経済の成長率は5~6%を維持、1970年以降は、毎年10%の高度成長を持続していた。今の中国はちょうどオリンピックが終わって、万博開催の時期にあたり、当時の日本とそっくりである。
しかも、現在の中国人の平均年収は1000ドルあまり、70年代初めの日本に相当する。当時の日本は、旧ソ連を抜いて世界第2位の経済大国となったばかりの時期であり、今の中国も日本を超えて第2位となろうとしている。
また、彼はこうも付け加えた。日本は今でこそ、町並みはどこも清潔で整っており、人々も大変礼儀正しいが、当時の日本人の素養は、今の中国人とあまり変わらなかった。また、日本製品の品質もあまり信用できるものではなく、食品も100%安心レベルには達していなかった。
以上から、今の中国と日本の社会的発展の差は、40年であると結論付けることができる。
また彼によれば、70年代の日本に比べ、中国の貧富の差は遥かに大きく、日本の当時の教育に対する重視の度合いは、今の中国とは比べ物にならないくらい大きかったという。
更に、日本はGDP増長率に関心をもつ人が少なく、みんなそれぞれ、自身がよりよい暮らしをするためにはどうすればよいかということばかり考えている。これも我々中国における人々の考え方とは異なっている。
今後、再び中日間の差を比較する時には、直接その相当年の状況を比較すればよい。今、中国と日本との差は40年だが、日本は90年代からほぼ経済が停滞していたことを考えれば、その差は実質20年。この差が拡大するか縮小するかは、今後の両国の動きに注目しよう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月27日