外為市騒然
日本の格付け引き下げは、市場リスク選好ムードを大きくくじいた。格下げ発表後、ドル/円は急騰、オーストラリアドル、ユーロ/ドルも影響を受け、明らかに下落した。劉東亮氏によれば、これは今回の格下げに対する「条件反射」に過ぎないという。
しかし、オーストラリアドルでは未だその「反射」が続いており、しかも下落は一度に0.9900を突破、ユーロ/ドルも1.3700上方から急降下した。
日本の格付け脅威は、ドルに有利に働く可能性がある。
中国興業銀行のベテラン経済学者魯政委氏は次のように指摘する。S&Pは日本国債の格付けを「ダブルA」から「ダブルAマイナス」に格下げした。アウトルックは「安定的」としたものの、日本の国債が今後更に増加するようであれば、更なる格下げをすると警告している。日本国債は今のところ、5ベーシスポイントしか上昇していないが、市場が他の格付け機関の日本を脅かす行動、特に一部の影響力を持つ投資家達の資産配分調整に着目するようになれば、保守資金の米国市場への逆流を引き起こし、更にそれを加速させることになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月31日