▽中国市場で自主的にリコールしようとしても、往々にして悪者扱い
心配される問題の一つに、ここ数年、外資メーカーの中国市場における現地化生産レベルが高まり、部品調達の現地化がますます拡大していることがある。世界的な車のリコール情勢を見ると、自動車は大量の電子システムを使用しているため、各自動車大手は競ってプラットフォーム戦略を採用、調達コストを縮小するためにますます大規模な調達を行うことから、大規模なリコールが次々と発生している。中国市場の部品調達がますます「国内調達」となれば、米国や日本などの自動車強国におけるリコール又は欠陥調査に伴う「恩恵」を得る機会がますますなくなってしまう。このような背景の中、もし中国が十分なリコール調査能力や法的抑止力を持っていなければ、国内消費者に対する保護は弱まり、海外のリコール情報に対する「アレルギー反応」もますます激しくなることだろう。
このほか、自動車リコール制度の実施を阻んでいる問題は、中国市場では往々にして、たとえ自主的にリコールしようとしても、悪者扱いされてしまうことだ。このような現象の裏には、長期的な情報の錯誤により、弱者である消費者のメーカーに対する不信任が生まれたことや、自主的なリコールに対するメディアの誤解などがある。
「人民網日本語版」2011年2月15日