第11期全国人民代表大会第4回会議の記者会見が7日午前10時、人民大会堂3階ホールで行われ、外交部の楊潔チ部長が外交政策と対外関係の問題について記者の質問に答えた。
NHK記者:日中関係は中国にとって最も重要な関係ですが、東海ガス田の共同開発問題や尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題における両国の考え方は異なり、様々な問題を抱えています。この敏感な問題をどのように解決すべきだとお考えですか?両国の戦略的互恵関係を促進し、両国の国民感情を改善するにはどうすべきだと思われますか?
楊潔チ外交部長:今の問題について、私個人の考えをお話します。日本の指導者は最近中日関係について、両国が戦略的角度から中日戦略的互恵関係に対応することを望むという重要かつ積極的な情報を発信しました。中国側は中日の4つの政治文書の精神に則し、両国関係の発展という大きな方向をしっかりとつかむべく日本と共に努力したいと考えています。
中国、日本の両国にとって、中日関係は最も重要な関係の一つだと思います。このため中日関係をうまく処理する賢明な選択を双方は選ばなければなりません。
昨年末以降、両国の指導者は何度も会談や接触を行い、両国関係は改善の歩みを踏み出しました。中日両国にとって、今年は中日関係を改善するためのかなり重要な年となります。
中国は日本とのハイレベルな接触を維持、強化すると同時に、さらなる相互信頼の増進を望んでいます。温家宝総理は今年5月に日本で開かれる中日韓首脳会談に出席し、王岐山副総理は代表団を率いて中日経済ハイレベル対話に出席する予定です。これらはすべて両国のトップの接触・会談する重要な行事です。
さきほど両国の国民感情改善についてお話がありましたが、私もこれは非常に重要なことだと認識しています。まず、両国関係が正しい方向に発展するようしっかりコントロールすると同時に、中日関係改善は実際にメリットがあることを両国の一般庶民に感じてもらわなければなりません。両国間の敏感な問題については、うまく調整し、問題や対立がエスカレートするのを防ぐ必要があります。
また、両国関係の改善と発展によりよい社会的基盤が固まるようヒトと文化の交流をさらに促進していかなければなりません。
東中国海が「平和、協力、友好の海」でなければならない理由は数多くあります。中国は東中国海の共同開発への原則的合意の立場を貫いており、何ら変化はありません。
ご周知の通り、東中国海の共同開発に関する原則的合意は実施段階になって足踏みしていますが、両国は戦略的互恵関係の大局に立ってこれらの敏感な問題をうまく処理し、東中国海問題の原則的合意を実行するためのいい条件と雰囲気づくりをしていく必要があります。
中国政府の釣魚島問題における立場は一貫しており、明確です。同問題は非常に敏感であることから、慎重に対応しなければなりません。われわれは両国関係の大局を守るためにも、昨年起きたような事件が二度と起きないよう日本側にすでに何度も要請しました。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月7日