我々に電話してくれた林さんの動転した声が伝わってくる。「子どもが家にいて良かった。今日は体調が悪くて、丁度塾に行かなかったの。」日本の学校はどこも春休みだが、塾に通っている子どもも多い。林さんの子どもはたまたま家にいて、ご主人からも電話があり、無事だということだった。
林さんが住むマンションの下にも広場がある。日ごろから防災訓練が行なわれ、マンションの近くには保存食や水を貯蔵する専用倉庫もあった。「災害が起きた場合、倉庫の中にはマンション全員の1日分の食料が保存されている。このような備えがどこにもあるので、当分は衣食には困らないだろう」と林さんは言う。避難所は日本の住宅地のどこにでも必ずある。
また、毎年の9月1日、日本は全国で防災訓練を行う。懐中電灯、ラジオ、非常用のリュック、薬箱などが玄関に一番近いところに備えてある家庭がほとんどだ。このように、日本では、地震が来た場合、すぐさま家族全員で必要最低限のものだけを持って逃げることができ、子どもたちも皆、頭を守るための防災頭巾を持っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月13日