日本に輸出する高級缶詰を作る山東省棗庄市山亭区の企業の社員
多くのことは、災難時の援助によって完全に変えることはできないため、期待してはいけない。隣人が困っている時に手を差し伸べるのは当然である。今回の大震災で日本を助けることが今後の中日関係の根本的な変化を意味しないとともに、日本社会が天災に直面した時に見せた根性だけで相手を完璧と判断してはいけない。どの社会の構造と形態も、その地理環境や伝統的な文化と関わっている。それぞれに長所があると同時に、消すことのできない短所もある。これはコインに表と裏があるのと同じで、切り離すことはできない。
一つの国、民族、集団を客観的に見ることは、常に必要なことだ。マスコミやエリート集団はとりわけこの度合いを把握していなければならない。自分がすばらしいと思う国を完璧と称賛し、さらにはその国民も認める短所と弱点まで何気なく避けるというやり方は、やや度を超えているのではないか。(王沖 中国社会科学院日本政治センター特別研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月2日