防災服を着て内閣官僚らとの会議に臨む菅直人首相
東日本大震災発生後、日本の内閣官僚たちは3月11日のその日から、スーツの代わりに皆揃って水色の防災服に身を包んだ。防災服は、政界が救援活動に従事していることの証だった。4月1日、気づいた人も多いと思うが、会議に出席した菅直人首相を含む内閣の官僚たちは再び正装に戻っていた。このこっそりとした変化の裏には、入念な取り計らいと計画があり、口には出さなくとも多くの事を我々に伝えている。
内閣は細心の配慮として水色の防災服を選んだ。心理的に言えば、水色は「冷静さ・安心」を示す色であり、人々に安心感とリラックスを与える。正装ではなく、防災服を着ているのは、政府と国民が心を一つにして協力し、平等な立場で共に国の困難に立ち向かう意志の現れである。
官僚たちは、防災服を着て、国民と苦楽を共にする志を示したが、それは決して万能な切り札にはならなかった。納得していなかった国民も多かったことは確かだ。オリジナルのTシャツをデザインしてネットで販売し、「政治家の災難を利用したパフォーマンス」だと批判する人もいた。