専門家の予測では、2010年、米国を超え初めて贅沢品消費世界第二位になった中国は、今年は日本を超え、世界で最も贅沢品を消費する国になるという。
いつの頃からか、中国の贅沢品消費に関する報道は次第に増え、具体的に「中国は日本を超え世界第一位の贅沢品消費国になるだろう」というニュースに至るほどだが、これも初めて報道されたわけではない。だが、中国は本当にそれほど贅沢になったのだろうか?私は疑問を禁じ得ない。
整理して考えれば、「中国が最も贅沢になる」と定義しているのは、ほとんど外国マーチャントやメディアだ。海外贅沢品ブランドの業者は、贅沢品フリークの数少ない中国富裕層だけでなく、ホワイトカラーや中産階級の人々も贅沢品消費の主力となってきていると主張している。「主に1ヶ月600米ドル以上の月給を得ているホワイトカラー」と。私はこうした「データ」の根拠の有無を知らないが、月給600ドルのホワイトカラーが本物のキューバ葉巻やスコッチウィスキーやグッチのバッグを買えるとは思えない。買いたいと思うことと、買える能力があるというのは別物だ。特に20~40歳の年齢層は、高額の家賃、医療費、教育費という重圧を受けながら、贅沢品の消費者になれるわけがない。私の収入は低いほうではないが、数万元をバッグに費やせるほどの金持ち親父にはなりえない。私の交友範囲でも贅沢品を使っている人間がいないわけではないが、結局、限られた豊かな人だということだ。
認めざるをえないのは、贅沢品にとって中国は相当大きな市場であることだ。こうした富裕層とその豊かな「第二世代」たち、彼らは贅沢品に夢中であるかもしれないが、彼らだけをターゲットにするなら、中国を「世界で贅沢品第一位大国」にすることは難しいだろう。
ここ数年の間に海外贅沢品ブランドが競うように中国でマーケティングを行っているのは疑いもないことだが、これはもしかしたら突き詰めるところ「消費の罠」で、私たちを贅沢品消費という泥沼に陥れようとしているのかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月22日