実録:福島原発の警戒区の近くで暮らす人々

実録:福島原発の警戒区の近くで暮らす人々。

タグ: 東日本大震災 福島原発 近くで暮す 避難地域 

発信時間: 2011-05-10 10:32:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

放射線リスクに関する参考資料なし

専門家によると、日本政府が避難区域を拡大しないのは公共の安全と国土が狭い事を総合して考慮した結果である。日本国際医療福利大学の川崎根教授は、「国民にとって、逃げることは必ずしも最良の方法ではない。重要なのはどのくらいの放射線量が基準を超えるか、どのようにして放射線量を減らすかである」と述べた。「今回の放射能のリスクは決して、人々が予想していたものより高いわけではなく、長期的に放射線のある環境に居ると何か影響が出るという調査結果もない」と川崎教授は言う。

唯一参考にできるのは広島・長崎の生存者に対する調査研究である。研究員は生存者が浴びた放射線量を計算し、数十年後に彼らが死亡した原因を調べ、日本の他の地域の住民と比較した。それによると、広島・長崎の住民でがんによって死亡した確率は確かに他の地域よりも高い。しかし、広島・長崎の放射線量は福島の原発事故よりもはるかに多く、低濃度の放射線がどのような健康被害を及ぼすかについての研究結果はないのだ。広島・長崎の研究に携わった長崎重信氏と専門家たちは、「今回の原発事故は周辺住民のがん発症率を上げたが、その上げ幅は非常に小さいものだ。年間20ミリシーベルトの放射線はがん発症率に与える影響は1パーセントにも満たない」と指摘した。

健康への被害がここまで小さいのに、長崎氏は「住民を避難させる意味はなく、大規模な避難は返って、より大きな危険を招くことになる」と指摘する。津波で家を失った住民たちが、体育館や他の施設で共同生活を送ると、様々な病気の発症に繋がるだけでなく、精神的なストレスも大きい。日本政府は原発の20キロ範囲内を「避難指示区域」に指定し、およそ7万8000人の住民が避難しており、6万2000人の住民がいる30キロ範囲内は屋内退避(自主避難要請)区域に指定されている。国際原子力機関は原発の半径50インチ(約80キロ)範囲内の住民に屋内退避を呼びかけるべきであると考えているが、日本はこれ以上避難者を増やしたくないようだ。

4月末現在、原発から約30キロ範囲内にある飯館村では7000人が避難している。長崎氏は、「正確にどれくらいの危険があるのかを知っている人はいない。みんな、不安になって怖い、怖いと言っているのだ」と述べる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年5月9日

 

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