中国が自国の卓球に自信を持ち、『養狼計画(中国の独り勝ち状態が続くことで卓球競技の衰退を懸念した中国が、コーチ派遣や練習拠点提供などによって国外選手のレベルアップに協力し、卓球界全体の発展を維持しようという目的で2009年に始まったプロジェクト)』を打ち出した時、日本の卓球は逆境にめげず、謙虚な心で中国に学び、自国の「狼の子」たちを育てていた。近い将来、もしかすると、日本の「狼」は本当に中国の卓球界を脅かすかもしれない。
国内選手突出 国外選手はお払い箱
ロッテルダムで、多くの国がまだ中国からの「国外選手団」に頼って中国と戦っていた時、日本卓球協会の策略には変化が現れ始めた。今回の世界卓球選手権で、日本選手団には一人も中国からの「国外選手」がいなかった。日本は全面的に国内の選手だけを採用するようになったのだ。
何智麗(小山智麗)、韋晴光、韓陽、宋海偉(吉田海偉)の中国からの「国外選手団」はずっと日本で重宝されてきた。2008年、韓陽選手は日本の代表として北京オリンピックに参加した。2009年、宋海偉選手は世界卓球選手権横浜大会において、日本代表の中で唯一世界ベスト8に進出した選手だったが、優勝した王皓に1対4で負け、ベスト4入りは残念ながら逃してしまった。そして、宋海偉選手らがもう一度世界卓球とオリンピックに挑戦しようと夢見ていた時、彼らは、日本人がもう世界大会で彼らを必要としていないことに気づいた。日本の選手たちが徐々に力をつけてきており、機が熟したのだ。
ここ数年、日本の選手の成長振りは目を見張るものがあった。女子選手で言えば、福原愛選手は言うまでもなく、平野早矢香選手の名も聞こえるようになった。ここ2,3年、成長を見せてきた石川佳純選手は弱冠19歳にして、卓球ITTFプロツアー・イングランドオープンで、北京銅メダリストで世界4位の郭躍選手を破ったのだ。
男子選手はというと、水谷隼選手が日本の卓球界で急成長を見せてきた新星だといわれている。彼は何度も中国の王皓選手、馬琳選手を破っており、今回の世界選手権前には、「中国のどの選手にも負けたくない」と豪語していた。松平健太選手も世界選手権横浜大会で、わずかの差で馬琳選手に負け、話題になった。また、16歳の丹羽孝希選手も、2年前に頭角を現し、世界ベスト32入りしている。
日本の卓球選手が頭角を現したために、「国外選手団」は二軍となってしまい、練習相手やコーチとして日本の選手を育てる存在となった。
外交攻撃 2014年世界卓球選手権開催地争い
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月15日