2つ目に、日本人はホステスに対して、ある種の親しみを感じていることが多い。彼女達がこんな場所で働いているのには、何か事情があるはずだと考える。生活の困窮から、或いは家族のために、或いは自らの将来のために、深夜に大変な想いをして働いているのだから、同情や労りの気持ちを持つべきだと思うのだ。
3つ目に、日本のホステスは、簡単に体を売ったりはしない。昔の芸者と同じだ。けれど、エリート会社員に比べ、彼女達は人の気持ちがよく分かり、親しみ易さがあるので、容易に男性達に心の癒しをもたらすことができる。
4つ目に、昔の日本の政治家や大企業の経営者は、時に、芸者を妻とすることがあった。そこには多数の感動的な物語があり、小説や映画にもなったので、人々は、芸者は情だけでなく義理もあり、美しいだけでなく心も優しく、最上級の女性だという印象を持っている。そして、多くの人が、クラブホステスは、現代版の芸者だと考えている。
山崎さんの結論は、次のようなものであった。小泉元首相の息子が銀座の高級クラブのホステスと結婚するのは、不可能なことではない。孝太郎氏もバカではないから、その女性には心を動かされる部分がきっとあったのだろう。もしかしたら、孝太郎氏が高級官僚や我侭な女優と結婚するより、心優しくて思い遣りがあり、美しくて情が深い、ホステスと結婚する方がよいのかも知れない。
家への帰り道、私は社長をしている友人に電話し、山崎さんの話を確かめようと思ったのだが、思いがけないことに、友人はキッパリとこう言った。「山崎さんの考え方が普通の日本人の考え方だよ」。
小泉元首相本人は、この将来の嫁をどのように見ているのだろう。機会があれば、是非、尋ねてみたいと思う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月20日