写真:東京電力の社員が18日、2号機の原子炉建屋に入ったが、放射線量と湿気が高く、やむなく退避した。
東京電力は19日、福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋内に作業員が入り、状況を調査したと発表した。震災後、作業員が同建屋に入るのは初めて。そんな中、現役を引退した60歳以上の元エンジニアたちが原発復旧を行う「決死隊」を立ち上げた。
◆完全なボランティア
この2カ月余り、作業員らが福島第一原発の4つの原子炉を復旧したきたが、依然として原子炉内の放射線量が高いため、原子炉内の詳しい状況がつかめないままだ。作業員は危険な状況の中、やむなく作業を続けている。日本のメディアは19日、現役を引退した60歳以上の元エンジニアたちが自ら「福島原発暴発阻止行動プロジェクト」を立ち上げ、若者に代わり、高い放射線区域に入る準備をしていると伝えた。
この決死隊にはすでに126人が参加、いずれも大学教授や元エンジニアなど60歳以上の定年退職者だ。この呼びかけ人となった山田恭暉さん(72)は「放射能を阻止するために、原子炉に冷却装置を設置しなければならない。この作業はロボットに頼るわけにはいかず、それを、すでに高度に放射能汚染された環境下で行う。それは退職したわれわれがやる」と語る。東京電力の同意が得られれば、彼らはボランティアで参加するという。
◆政府、公務員の給与削減へ
一方、政府は支出を削減し、被災地の復興を支援するため、公務員の給与を全面的にカットする考えだ。上は首相から下は一般の国家公務員まで、最高で10%の給与カットに踏み切る。公務員のほか、裁判官や検察官、自衛隊員も対象となる。この給与削減法案は日本政府がすでに公務員労組に提出したものの、強い反発があるものとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月20日