サッカー日本代表のスポンサー、キリングループは19日、女子ワールドカップ(W杯)で優勝したメンバーの努力を評価し、 1人当たり100万円の臨時ボーナスを支給することを明らかにした。 これまでにメンバーが獲得したボーナスと賞品の総額は約500万円(約40万元)。日本の枝野幸男官房長官は同日午前の会議で、「これだけの快挙なので政府として何らかの形で顕彰したい」と明言した。中国青年報が伝えた。
このニュースを聞いた最初の感想は、スポンサーも、日本政府もあまりにケチだということだ。
日本代表のW杯優勝を総括すると、日本だけでなく、アジアで初めてのこの快挙を、「史上前例がない」という言葉で高く称賛できるだろう。ネバーギブアップの精神だけでなく、国に名誉をもたらしたという意味でもその意義は大きい。
サッカーW杯のレベルがオリンピックより高いことを考えると、中国であればおそらくオリンピックの金メダルよりも高い基準でメンバーに激励が送られるだろう。しかし、日本代表が受け取ったボーナスと賞品は1人当たりわずか約40万元。中国のオリンピック金メダリストが最終的に150万元以上は獲得するのに対し、あまりに格差がありすぎる。日本の平均収入が中国の10倍以上であることを考えると、このボーナスは微々たるものに過ぎない。
さらに理解に苦しむのは日本政府だ。日本代表のこれほどの活躍に世界が驚嘆し、日本に栄誉をもたらした。ところが単に、「何らかの形」で顕彰したいという。あんなに裕福な国が、これっぽっちのお金も出せないのだろうか?
今日の日本はスポーツで中国とアジア一の座を争う気は毛頭ない。国民全体の体力づくりに心血を注いでいる。中日両国青少年が夏のキャンプで見せた身体能力の差には驚かされた。それに加え、日本の学校はスポーツ施設を完備、政府は青少年の体力を重視し、小中学生の総合的な身体能力は中国を上回る。スポーツに対する考え方が中国と明らかに違うのだ。
W杯に出場したメンバーのうち、日本サッカー協会から給料を受給している6人のほかは皆、他に自分の仕事を持っており、農家だったり、ホテルで働いていたり、はたまた解雇されそうな会社員だったりする。彼女たちはサッカーで生計を立てるでもなく、サッカーで運命を変えるでもなく、ただ好きだからという理由でサッカーに身を投じている。しかし巨額のボーナスがなければ、スポーツによっては人材確保が難しい場合もある。世界に目を向けると、ボーナスが少ないのは日本だけではない。例えば、オリンピックに出場した米男子バスケットボールチームは金メダルを獲得しても、ボーナスは1人当たり数千ドル。彼らの1千万ドル以上の年収からすれば、微々たるものだ。
プロのスポーツ選手はそのスポーツに励むことで手厚い収入が入り、十分にいい生活を送ることができる。だからボーナスの額にこだわらない。アマチュアの選手も別に仕事と収入があり、ボーナスで生活を変える必要はないため、あまりそうボーナスにこだわらなくてもいい。以上の2つの状況の場合、政府はボーナスを「ケチる」ことができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月30日