人民日報系のニュースサイト「環球網」は14日、日本の雑誌「女性自身」の記事を転載する形で、参議院議員に最高得票で再選された中国系の蓮舫行政刷新相が日本初の女性首相として有望だと報じた。ただ記事は、蓮舫氏が首相になるには衆議院への鞍替えがまず必要だとも指摘している。「蓮舫、初の女性総理へ!」という見出しの同記事の内容は次の通り。
11日に投開票の行われた第22回参議院選挙では半数の議席が改選された。民主党の蓮舫参議院議員は、同党候補者の応援演説で全国を駆け回り、自分の立候補した東京都選挙区に戻ることはほとんどなかった。だが「蓮舫議員は自身のトップ当選に自信満々でした」(民主党議員)。選挙期間中、スーパー集票機さながらの蓮舫人気は菅直人首相を遥かに上回った。特に菅首相の消費税率引き上げ発言以来、民主党の多くの候補者が菅首相ではなく蓮舫議員が応援に来てくれることを望んだ。
「もともと蓮舫議員は上昇志向が強い人です。親しい野田佳彦財務大臣や手塚仁雄議員などとの会合では、 日本初の女性総理になりたいと言っています」(民主党関係者)。
「日本初の女性首相就任への蓮舫議員の思いは強く、首相の発言や答弁を聞きながら、自分が首相だったらどう対処するかとシミュレーションしていることもあります」(民主党衆議院議員)。しかし日本では参議院から首相になった前例はこれまでない。このため蓮舫議員は、衆議院への鞍替えを考えているという。
「蓮舫議員は投票してくれるようあちこち回ったり、選挙区での活動に参加したりするのを嫌がっていました。選挙戦ですら、とても嫌がっていました。だから去年の衆議院総選挙では、新たな負担は背負いたくないと、出馬しなかったんです」(民主党関係者)。しかし今では知名度が大幅に高まったため、蓮舫議員の衆議院への鞍替えの思いは強いようだと指摘されている。
また、日本の時事雑誌「AERA」最新号は蓮舫議員を表紙に起用し、選挙戦で蓮舫氏だけが一人勝ちしたことを大きく報道した。蓮舫議員は事業仕分けでの働きが高く評価され、その勢いを遮るものはない。経済評論家の勝間和代氏は蓮舫人気について、人々に「共感とフェア」の感覚を与えることにあると分析する。バックグラウンドのない者が努力によって這い上がり、物事を成し遂げることができるのだ。
「AERA」は「蓮舫旋風」について、東京の20潤オ40歳の618人を対象にした調査結果として、蓮舫議員を最も支持する年齢層は女性は20代、男性は40代と分析する。職業面では、非正規雇用者や、自分はどうにか「幸せ」「仕事はうまくいっている」と思う人の割合も高い。こうした人々は蓮舫議員が日本社会を変えてくれることを期待している。
「人民網日本語版」2010年7月15日