野田氏が日本の次期首相になれば、対外政策に慎重な態度を示すだろうとアナリストは分析する。野田氏は今回、「A級戦犯は戦争犯罪者ではない」と自らの考えを表明。野田氏がこの観点を表明するのは初めてではない。小泉首相時代、野田氏は「A級戦犯になった人々は戦争犯罪者ではない」との意見を明確に示した。靖国神社への参拝を支持し、日本の戦中の侵略行為を直接否定している。
野田氏は軍人の家庭に生まれ育った。父親は自衛隊の自衛官だった。早稲田大学卒業後、「松下政経塾」の第一期生となる。こうした環境が、野田氏の政治主張と外交主張に直接的な影響を与えた。そのため野田氏は対中強硬、靖国神社参拝を主張する、民主党内でも有名なタカ派の人物だ。
釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題においても、「尖閣諸島は日本の領土」だとする国会決議を求めたことがある。またその著書で、日本は集団的自衛権を行使するべきだと主張、これが原因で鳩山内閣で防衛大臣にはなれなかった。軍事に関しても急進的で、宇宙でさえ放っておかない。彼が求めるのは平和的な宇宙開発ではなく、軍事利用だ。外交、軍事における主張は明らかに「松下政経塾」の強硬スタイルを引き継いでいる。
野田氏が日本の次期首相になれば、中国はその将来の外交・軍事政策に懸念を抱かざるを得ない。この経済に長けた未来の首相が日本経済の振興に注力し、外でいざこざを起こさないよう願うばかりだ。例えば、「A級戦犯は戦争犯罪者ではない」というような発言は財務大臣であろうと、首相であろうと軽々しく言うべきではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年8月16日