◆「ポスト菅時代」の準備進める日本
日本政治はまるで万華鏡のように変化し、首相は頻繁に更迭される。大地震発生から満3カ月が過ぎ、福島の放射能はいまだに拡散し続けているときにあって、日本の政局は再び権力闘争で膠着状態に陥っている。
民主党本部の情報によると、仙谷由人代表代行と岡田克也幹事長は党代表選に野田佳彦財務相を擁立する意見で一致した。日本の政界では、与党の党首が首相を務めることになっている。すでに日本の新首相の選挙戦が始まったということだ。
◆野田氏に「内定」
すでに多くの候補者が出馬を表明しているが、民主党の幹部らが選んだのは野田氏だった。
日本のメディアは、防衛・外交方面で野田氏は「松下政経塾」出身の強硬派として知られ、対中強硬路線、靖国神社参拝を主張している。民主党内のタカ派の代表として有名で、「民主党の小泉」と呼ばれている。
財政分野でも筋金入りの強硬派で、消費税を引き上げるなどして日本の巨額の財政赤字に歯止めをかけなければならないと主張。野田氏は04年に民主党の「次の内閣」財務大臣を務め、鳩山内閣では財務副大臣を担当した。菅内閣で財務大臣に昇進した。
南開大学の日本問題を研究する湯城海教授は「野田氏は民主党内で中立派に属する。菅派、鳩山派、小沢派のいずれとも特に利害的な衝突がない。激しく対立する民主党内部で彼だけが、各派が受け入れられる人選だ」とし、「こうした意味から彼は今回の首相の座をめぐる戦いで有力候補の一人だ」と予測する。
◆野田氏、首相への道に暗雲か