山東省棗庄鉄道遊撃隊記念公園の元鉄道遊撃隊の王志勝副大隊長の墓地があったところの傍らに一風変わった碑が立っている。碑文には「鉄道隊は中国人民の誇りであるだけでなく、日本人を含む世界中の平和を愛する人々が敬愛するところである。王志勝副大隊長は鉄道隊の創始者の1人で、彼の名前はこの鉄道隊の旗に記されているように、永遠に人民が尊敬する対象となっている。」とある。落款には日本の友人反戦同盟兵士 田村申樹とある。
日本人がなぜ中国人の碑を建立しているのだろう。鉄道遊撃隊を研究する専門家である棗庄市委員会党史研究室の陳玉中研究員の紹介によると、鉄道遊撃隊には2人の日本人隊員が在籍していたという。田村申樹と小山口原は中国を侵略した日本軍の騎兵だったが、捕虜となり思想啓蒙を受け、積極的に鲁南の「在中国日本人反戦同盟」に参加するようになった。1944年、鲁南軍区は正式にこの2名の日本人が鉄道遊撃隊に加わることに同意した。
田村申樹と小山口原は2人とも中国語が話せ、通常は中国の農民のような服装をして鉄道遊撃隊とともに働いていた。日本軍へのプロパガンダのために喜ん遊撃隊の隊員に日本語を教えていたという。この期間、田村は槍の名手であった王志勝副大隊長と深い友情を結んでいたという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月17日