東日本大震災の影響で就航が延期されていた湖南省の省都・長沙市と徳島県の定期チャーター航空便が、来年の1月21日に就航されることになった。震災が急激に激減していた湖南省から日本に向かう旅行客の呼び戻しに期待がかかっている。同チャーター便を利用した観光旅行を企画している湖南省の旅行会社・親和力旅游国際旅行社有限公司の李明取締役会長は、日本行きのツアーの値段を4300元(約5万2千円)までに抑えることを明らかにした。中国湖南省の共産党委員会などが運営するニュースサイト「紅網」が報じた。
徳島県は、ツアー客が県内で1泊以上することを条件として「親和力」に助成金を支給し、同チャーター便が毎週往復するのをサポートする計画。
李会長は「4300元という価格を実現できたのは、今回提携に至った我が社と徳島県両者が、同企画が必ず成功すると確信しているから」とし、「『親和力』は徳島県からの助成金の全額を旅行客の利益のために用いる計画」と指摘。
同チャーター便は今月2日に、試験運航がなされ、湖南省は震災後初めて日本の観光市場に復帰した。「親和力」の戴●(●はおうへんに路) 市場部経理は「湖南省から日本を訪れる観光客の購買能力に業界は注目している。関西国際空港内にある大規模免税店チェーン「デューティーフリー」(DFS)だけを取って見ても、湖南省からの客の中国全土で2位の購買能力を有している」と指摘。
一方、徳島県の飯泉知事は取材に対して、徳島県は中国人観光客に馴染みのある大阪と車でわずか1時間の距離で、長沙市と徳島県のチャーター便が来年の春節前に(旧正月、来年の1月23日)開通することで、震災後冷え切っている日本の旅行市場は全面的に活性化するだろうとし、「2012年は、1万人が同チャーター便を利用して日本を観光に訪れると見込んでいる。そして再来年には2-4万人まで増やしたい」と期待感を示した」。
「人民網日本語版」2011年10月24日