多くの中国の「80後」(80年代生まれ)のサッカーファン、アニメファンは青少年サッカーを観戦する場合、どうしても「キャプテン翼」を思い出してしまう。日本の漫画家・高橋陽一さんが描いたこの熱血サッカー作品は1993年前後に中国で放送されるや、若者たちから絶大な人気を集めた。大げさな表現や自然科学の原理に反する内容も見られ、「少林サッカー」の大力金剛腿のタイガーショットなどに似ているが、それに比べて多くの内容が新しい視点を与えてくれる。
「キャプテン翼」が登場してから20年は中国と日本のサッカーのレベルは同一線上にあった。Jリーグと甲Aリーグの開始も1年しか差がない。これは高橋陽一さんの中国サッカーに対する見方に直接影響を与えている。彼は大空翼がFIFA U-20ワールドカップに出場する際、中国のフォワード肖俊光をライバルとして登場させている。大空翼は南米に渡った場面は、昔ブラジルにサッカー留学した中国健力宝青年隊を思い起こさせる。
中国サッカーが大空翼率いる日本の青少年チームがワールドカップに優勝する幻想を笑い飛ばした数年後に、日本サッカーが中国が学ぶべき相手になるとは思いもしなかった。中国のサッカー人口は10年前の50~60万人から5万人に減ったが、日本は過去最高に達している。中国の青少年の校内サッカー計画は09年にようやくスタートしたが、大空翼が小学校時代の日本はすでに各学校にサッカーチームがあり、各チームにさらに年齢別のチームがあった。