米国経済の落ち込み、欧米情勢の泥沼化を受け、中日関係が日本の対外関係においてひときわ重要になってきている。日本国内では、中国経済の発展は日本経済の振興に不可欠な原動力との意見で一致している。しかし最新の報道によると、中日ハイレベル経済対話の予定通りの開催は難しいという。これは、中国の経済成長の追い風に乗りたい日本にとって、いいシグナルとはいえない。環球時報が伝えた。
共同通信は5日、中日両政府が「日中ハイレベル経済対話」の年内実施を断念したことが分かった報じた。当初は今年8月に中日経済対話を行い、王岐山国務院副総理や枝野幸男経済産業相ら両国の主要閣僚が出席し、中日が関心をもつ問題について具体的に話し合う予定だったが、日本政局が混迷したため、秋に開く方向で再調整していた。中国側は年内開催を日程などの理由から難しいと伝えており、来春以降に延期することになったという。これについて日本経済界関係者は、日本政府は、レアアース(希土類)の輸出制限や日本食品の輸入規制など、両国間の経済課題に関する最大の協議の機会を失った格好だとの見方を示す。また、中国側は経済対話の相手に首脳級の参加を求めており、こうした要求が開催交渉が進まない要因になっているという。
日本のメディアはこれまで、中国は野田政権をまったく信頼していない、日本の対中外交戦略の失策だとみてきた。最近閉幕した20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で、中日は野田首相の年内の訪中を約束したが、日程はまだ決まっていない。朝日新聞によると、野田首相は記者に対し、中国訪問の具体日程はまだ調整中で、年内に実現したいと語っている。
野田首相就任以来ずっと訪中の日程が決まらないままだとし、温家宝総理が今年5月に日本を訪問してから、日本の首相は中国を訪問していない。今年は日本の首相が中国を訪問する番だ。来年の中日国交正常化40周年を踏まえ、中日首脳間による戦略的互恵関係の再確認は非常に重要だと毎日新聞は伝えた。なぜ首相の訪問日程が確定しないのか?同紙は、民主党政権の一連の行動に中国が不信感を抱いていると指摘。とくに、野田首相が就任して以来の中国に対する言動や、彼が松下政経塾出身でタカ派の傾向があることが、よくない印象につながっていると報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月8日