今年70歳になる菊川剛前会長は1964年にオリンパスに入社。資産管理会社のトップによると、オリンパスでは菊川氏のどんな要求でも「YES」という習慣がすでに10年以上続いていたという。ロイター通信は、「これは日本のビジネス文化の衰えつつある一面だ」と指摘。ビジネスの自由化は進む一方、東京電力のような日本企業の「老人による統治」はそうたやすく動かせない。日本の老舗企業は自社の内部統制システムを反省し、「株式の所有者にオープンかつ透明な約束」をする必要がある。
米ガバナンス格付け企業GMIの最新報告によると、日本企業のコーポレート・ガバナンス(内部統制)レベルは調査を受けた38カ国中33位と、海外から「管理の国際化が進んでいない」と批判される中国やロシアの企業、さらにはブラジルや南アフリカなどの新興国を下回った。
日本企業(中国)研究院の陳言執行院長によると、日本は政権交代と経済の「失われた10年」により、日本企業は自信を失い、ソニーの顧客情報流出や東電原発事故、オリンパスの損失隠しといったこれまででは考えられない、絶えず進歩することで知られる日本企業のスキャンダルが相次いでいる。日本企業の巨大な取締役会は企業の利益を守ることに重点をおくが、それが強引な英国人のウッドフォード元社長のもとではまったく通用しなかった。買収費用の36%にものぼるFA費用はあまりに常識を逸脱しているが、オリンパスは支払いはもっともだと主張し、支払いを続けた。日本の老朽化した企業管理体制はおそらく今後、より多くのスキャンダルを暴露することだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月9日