次に、日本の小学校から中学、高校は依然として春の入学・卒業のため、高校卒業後、秋の入学時期までどうするのか、生徒の様々な活動に影響するため、多くの課題が残る。日本が「ゆとり教育」を提唱して以来、生徒の自由な時間は増えた。しかしこの十数年、日本の子どもたちの人格形成に役立たないばかりか、学力低下を招いてしまった。ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の統計によると、日本の生徒の国語・数学・外国語などの基礎科目の学力ランキングはこの10年で20位下がった。もしこのまま日本の子どもたちに「長期休暇」を与えればどうなるかは目に見えている。
最後に、東大が秋入学を実施すれば、学校制度と文化の関係に亀裂が入る恐れがある。日本の入学制度はその独自の桜の文化に関係している。日本が春入学を選んだのは、桜への思いが強く、自分も桜のように春にキラキラ輝きたいという思いがあったからだ。春入学と桜の文化の縁は深い。東大が入学時期をずらせは、盲目的に国際的な潮流に順応する一方、本国の文化への認識を否定することにつながる。
率直にいって、日本の大学教育の国際化が後れをとっているのは、入学時期が問題ではない。東大が打ち出した対応策は、少し「藁にもすがる」といった感じが否めない。(蒋豊)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月18日