二代目が振り返る巴金と井上靖の友情

二代目が振り返る巴金と井上靖の友情。

タグ: 巴金,井上靖,作家,文学の話題

発信時間: 2011-11-20 10:09:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

1991年1月30日、井上靖がこの世を去った。巴金は病室でこのことを知った。巴金は親友を失った悲しみを『井上靖先生を思う』にしたためた。「これまで翼がついたように飛び回っていたが、行きつく先に着いてしまった。心を誰かに刺されたようだ。これは夢ではない、永遠の別れだ。彼は行ってしまった、美しいものをたくさん残して。」

巴金は晩年の文章で、「三十年は無駄ではなく、2人の作家の友情もいたずらに消え去ることはなかった。我々が半生を尽くして築いてきた日中友好活動は永遠に光を放ち続ける。」と記した。

「西洋人と比べ、日本人の魂と中国人の魂は近く、お互いを理解しやすい。」「国民の友情は個人の友情の下に成り立つ」――井上靖は亡くなった。しかし、彼は一生をかけて尽くした日中友好活動にこのような金言を残した。

これに対して巴金も「友達とは腹を割って向かうあうべき」「友達になるということはすべてをさらけ出すことだと思っている」「人々の友情は大海のように深くて広い。一回一回の訪問、一回一回の心の触れ合いが友達同士の理解を深める」と言葉を残した。

井上靖を供養するために、巴金は10万円を白土吾夫に渡し、花を井上靖の墓前に手向けるよう頼んだ。その数年後、老舎の息子、舒乙が井上靖の墓前で拾った竹の葉を巴金に渡した。この葉っぱを巴金は生涯大切に保管した。

巴金と井上靖、日中文豪による30年の友情は永遠に消えることなく輝き続けるだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月20日

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