写真は中国から供与されたトキの子ども(佐渡トキ保護センターにて)
11月28日、環境省は新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで生まれたトキの個体のうち8羽を12月10日に中国へ移送すると発表した。
トキ8羽は同センターで隔離検疫を済ませてから、12月10日に新潟市へ移送。新潟空港で中国関係者に引き渡し、飛行機で中国・上海へ向かう予定だ。これは日中政府間の覚書により中国から借り受けたトキの子どもを返還する取り決めに基づくもの。この度の返還は、2002年、2003年、2007年、2009年に計28羽を返還したのに続き5回目の返還となる。
1985 年、日中両国がトキの保護増殖に関する協力について合意して以降、「日中共同トキ保護計画」が更新され続けている。だが、中国から供与されたトキの多くが長生きすることなく死亡している。1998年、江沢民前国家主席訪日の際に寄贈された雄の友友(ヨウヨウ)と雌の洋洋(ヤンヤン)が、新潟県佐渡市に移送された後まもなく3羽のひなを生んでおり、日中共同によるトキ繁殖がようやく成功を収めたのである。2000年10月、朱鎔基・前国務院総理訪日の際には、雌の美美(メイメイ)を「借り受け」ることになり、2007年、温家宝国務院総理訪日の際には華陽(ホワヤン)と溢水(イーシュイ)がつがいで供与されることになった。
中国が美美(メイメイ)を寄贈する際、生まれた子は、第1子は中国側、第2子は日本側、それ以降はこの順序でそれぞれの所有とすることが日中政府の合意により取り決められた。2007年11月、日本はトキ13羽を中国に返還している。この度返還される8羽はいずれも中国から借り受けている美美(メイメイ)と華陽(ホワヤン)溢水(イーシュイ)ペアが2010年と2011年に生んだ子どもである。雄が6羽、雌が2羽となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月30日