加藤嘉一氏:中国の優秀な人材に目をつける日本企業

加藤嘉一氏:中国の優秀な人材に目をつける日本企業。

タグ: 企業家,経済貿易関係,金融業界,東京大学

発信時間: 2011-11-29 15:59:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

最近日本で企業家と交流し、主に日本企業の国際化、海外進出について議論した。円高が続き、国内市場が縮小する中、製造業にしても、金融業にしても、サービス業にしても日本人は本国の将来を憂い、勢いのある中国市場に目を向けている。これまでに日本企業2万社以上が中国でビジネスを行い、中国人従業員1000万人以上を雇用している。

1978年に鄧小平が改革開放を唱えて以来、日中間の経済貿易関係は拡大、深化している。日本の対中政府開発援助(ODA)は中国の経済発展を積極的に推進する役割を果している。07年までに日本の様々な形による中国への援助は約320億ドルに上る。

しかし中国はもはや日本が援助する対象ではない。中国の国内総生産(GDP)は日本を抜いた。今後両国は援助する側、援助される側という簡単な関係ではなく、対等な関係であるべきだ。日本人は時代の変化とともに中国をみるべきだ。私たちは以前は中国を世界の工場とみなし、中国の廉価な労働力と広大な土地を利用していかにモノを製造するかを考えていたが、近年では中国を世界の市場とみなし、裕福になる中国人にいかにモノを売るかを考えている。ただ、今は中国を人材育成基地とみなし、中国の優秀な人材をいかに引き込むかを考えるべきだ。

私には金融業界に長く携わる知り合いがいて、彼は東京大学卒業後、米ゴールドマンサックスで働き、退職して起業した。彼は今年、清華大学と復旦大学を卒業した2人の中国人学生を採用した。会社の同僚が中国に直接行って彼らに目をつけ、最後に自分がインターネットで面接したという。「2人は今東京で働いているが、とても優秀。最初はまったく日本語ができなかったが、今勉強中で覚えるのが早い。会社の内外では英語を使い、欧米からの同僚も多くいる」と話していた。

彼は中国の若者の向上心に驚いていた。うち一人の学生が、「僕はあなたの会社の社長になれますか?」と聞いてきたという。彼はその場で「もちろん。努力さえして、実力と知恵が僕を上回ったら、君が社長だ」と答えたという。中国の若者は転職をよくする。転職することで専門レベルをアップする。彼らは給料以外に、そのポストでどれだけの権限と地位があるも重視する。中国の人材が必要な日本企業は、待遇を日本の同僚と平等にするほかに、中国人従業員と絶えず意思疎通を図り、彼らが何を必要としているかを理解し、彼らの成長への望みを満たし、公平化を実現する必要がある。

日本と中国の人材交流・協力はどの分野でも互いに補い合え、希望のあるものだと信じる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」

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