「萌え」という言葉は若者だけが使う言葉というイメージがあるが、ここ数年「萌え」は、国民の間にすっかり定着してしまっている。政府が出版する著物にも萌え系キャラクターが使われ始めている。こうした書籍や宣伝資料を若い人が手に取りやすくするためであろう。原子力発電所や大型発電所の宣伝用資料にも、萌え系の漫画キャラクターが数多く載せられているほどだ。「原子力発電はクリーンでエコで安価」というイメージを小中学生に植え付けようという魂胆であろう。こうした萌え系キャラクターのイメージが現実とは大きく隔たっている感覚を抱くことは禁じ得ない。
だが日本人は普通そこまで考えないのかも知れない。大げさに表現された漫画や文章こそ人の心を打つものであるからだ。日本文化の「萌え」は単なる「キュンキュン」ではなく「めらめら」と燃えさかる感覚も伴っている。「萌え」の意味を知らなかった頃は、実に理解に苦しんだものだが、今ではすっかりお馴染みの言葉になってしまった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月21日