上瀧博正トーハン元社長が挨拶。日本僑報社提供
パンダ写真集を紹介する日本側の参加者。日本僑報社提供
中日国交正常化40周年を記念して、6日、東京・後楽園のシビックセンターで両国の出版事業の交流を一層推し進めるため、環球新聞出版発展有限公司と日本僑報社が共催する「第一回中日出版界友好交流会」が開かれた。会場には、駐日中国大使館、日本の有力出版社、メディア関係者ら約80人が出席。日本僑報社の段躍中編集長の司会で、意見交換や議論が行われ、今後の協力に向けて大きな成果を挙げた。
今回の中国出版使節団は、高等教育出版社副編集長の龍傑氏が団長を務めており、現在、東京・台場で開催中の「東京国際ブックフェア」を視察、参加するため、来日した。交流会には、日本側から日中交流に縁の深い作家、石川好氏のほか、上瀧博正・トーハン元社長、白西神一郎・日中協会理事長、中町英樹・日本書籍出版協会専務理事、小阪裕二・日中文化交流協会事務局次長、明石健五・週刊読書人編集長らが出席し、発言。如何に両国の出版事業交流を進めるか、中国出版界がどう日本市場への参入を図るか、などのテーマで活発な意見交換をした。
訪問団は中国新聞出版総署の要請で組織されたもので、北京、天津、上海、江蘇省、貴州省、安徽省、新疆など、19の自治体から39人が参加。とくに日本の出版関係者と個別に知己得て、協力関係を築くことに強い関心を見せた。訪問団には、中国建築工業出版社、高等教育出版両社の著作権業務の担当者も加わっており、今後の提携事業での権利処理について具体的に話し合いたいとの姿勢を見せた。
今回の交流会は、ブックフェアに参加した日本の出版関係者の間でも、大きな関心を呼び、日本書籍出版協会、東京図書販売、日中協会から多大な支援を得た。
日本側の石川好氏、張景子・日本僑報社長はともに「今回の友好交流会は、単に初めての本格的な交流機会というにとどまらず、今後、両国出版界が日中関係の一層の深化に向けて、大きな役割を認識し、ともに力を合わせ、そして良好な関係の基礎を築くため、価値ある機会だった」と、高く評価した。
また、中国側出席者からは、中国の出版事業の現状のほか、翻訳をめぐる中国側諸事情、日本市場参入への希望が述べられた。これに対し、日本側の出版関係者からは、日本の書籍の中国での翻訳・出版を進めることへの期待が述べられ、出版著作権での共通認識を確立することの必要性を強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月9日