(3)日本は救助より防災を重視している。日本の全面的・総合的な防災対策の考え方は、中国にとって参考になる。防災関連の法整備の他に、排水システムの構築もその一例である。北京市の豪雨発生後、「地下神殿」と称される「首都圏外郭放水路」が注目を浴びている。同システムは流量容量を超えた水を貯留し、4台の排水ポンプ設備で日本最大級の河川である江戸川に排水し、最終的に東京湾に流される。同システムは日本の首都圏(一都三県)の埼玉県で建設され、現地および首都東京の洪水防止に貢献している。中国が都市部の洪水問題を解決する際、これらの考え方を参考にすべきだ。
今年夏の中国各地の水害は、人々に対して再び警鐘を鳴らしている。中国は一刻も早く海外の成功例を学び、都市の防災システムを科学的・計画的に構築するべきだ。日本の防災システムが中国にモデルを提供したならば、北京・天津は今後の行動により、中国のその他の都市の参考例となれるはずだ。(文=蒋豊 「人民日報海外版日本月刊」編集長、「日本新華僑報」編集長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年8月3日