次の世代を生み育てることは、その家庭の幸福を示すだけでなく、民族にとって重要なことだ。各国の産婦人科業界は進歩しており、妊婦ケアも進んでいる今日、日本は時代を逆行している。
米国の国際関係学者アレクサンドラ・ハーニーが1月9日、ニューヨークタイムズ紙に発表した記事によれば、世界の先進国と比較して、日本の産婦人科の医学は明らかに遅れているという。以下は記事の概要。この傾向は楽観が許されない日本の高齢化にさらに拍車をかけている。また、日本では出産分娩で痛み止めを使用する妊婦は少数派で、これは「忍耐を美徳とする」社会文化となっているという。
日本の産婦人科が遅れている現状は、日本国内の内需の現状にも影響している。日本では、新生児室を備えている病院は市場から押し出されている。
しかも、産科の医師、麻酔医、未熟児専門の小児科医、看護士、助産師などの産婦人科に関係する人材はかなり切迫している。日本の産婦人科は訴訟リスクが高いほか、長時間で不定期な就業時間が要求されることから、医学生から敬遠され、より気楽にできる皮膚科や整形外科などが人気になっている。ほかにも、産婦人科を選択することは、国家医療体系の中で固定給しかえられないことを意味するが、整形外科医は個人的な仕事で破格の臨時収入が期待できる。
これと同時に、女性産科医は自分の子供を産んだ後、産科の仕事に戻らないことが多い。
生み育てるという行為に文化的な面があるにしても、日本ではこの文化がすでにこれと対応する最大の経済構造問題や労働力不足に影響し始めている。通常、出生率を向上させようとする国は、産婦に良好な医療環境を提供しようとするものだが、日本が現在直面している厳しい人口危機を考えると、産婦がこのような苦しい状況にあるのは驚くべき事態だ。
日本の人口出生率はすでに70代以上の世代交代の条件を満たしていない。25年後、日本の高齢人口は現在の1/4から1/3になるだろう。また、記事では日本の産婦人科業界の麻酔薬の排斥にも言及している。
日本の厚生省が公表したデータによれば、日本では3%以下の女性しか出産で麻酔を使用していないが、米国では50%、フランスでは75%が使用している。
最後に、日本女性は常に自分の子供を「自分のおなかを痛めた子ども」と称していることからも、彼女たちの「よい母親は妊娠の痛みに耐えなければならない」という一般認識が伺える。このような痛みに対する称賛こそ、日本でまかり通っている「忍耐は美徳」という精神を反映しているものだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月10日