日本のレストランにとって、消費者の口コミは極めて重要だ。道路沿いには多くのレストランがあるが、通常は面積が広くなく、リピーターにより人気を蓄積している。若者はメディアの紹介や人気指数を参考にし、レストランを選択している。人々の保守的な思想により、レストランは気を抜けなくなっている。一度の食品安全事故により営業停止に追い込まれ、二度目のチャンスなどはないからだ。
----食品安全はどの点に注意するべきか。
王さん:中日の食品流通を比較して言えるのは、中国は商品流通の生産・加工・消費チェーンを改善し、流通における各サイクルの衛生品質基準および品質追跡調査制度を制定するべきだ。品質の監督管理を強化し、市場ネットワーク管理体制を構築し、原産地市場および消費地市場の情報交流を促進し、消費者の信頼を高める必要がある。
多くの人は日本料理に含まれる刺身が危険だと疑っている。確かに加熱という工程を抜きにはしているが、流通の各サイクルの安全管理が行き届いている。食品安全問題の発生を防ぐため、水揚げから厨房に入り食卓に並べられるまで、一連の消毒殺菌予防措置をとる。病原菌は摂氏4度以下ならば増殖しないため、漁師は水揚げした魚介類を冷蔵保存する。厚生労働省、農林水産省、各地方政府も温度の監督を行う。厨房に入ると、まず淡水で十分に洗い、まな板と調理用具を消毒し、その他の食品との接触を避ける。魚はさばいてから容器に入れ、直ちに冷蔵庫で保存し、2時間以内に皿に盛りつけお客に出す。規定によると、これらの生鮮食品の品質保持期限は1-2日間のみで、期限を超えた場合は処分される。
----日本人の食品安全意識から何を学んだか。
王さん:授業以外の時間を活用して居酒屋で1年以上アルバイトしているが、日本人の真面目な仕事ぶりから深い印象を受けた。食品に対する杓子定規ではなく柔軟な態度こそが、人々の飲食の安全を保障している。
日本の物価は世界トップクラスで、食品の品質保持期限は世界最短だ。スーパーで品質保持期限が1週間以上に達する食品を目にすることは少なく、果汁・牛乳などの品質保持期限は基本的に2-3日間だ。日本の厨房に入ると、高温消毒の皿洗い機があるだろう。食品安全の重要な要素には、食器の衛生度がある。日本ではこのサイクルの安全が、十分に保障されている。
「人民網日本語版」2013年4月21日