ボストン・マラソン爆弾テロが、人々の視線を朝鮮から移した後、朝鮮はこのほど再び人々の注目の的になったようだ。飯島勲氏が電撃訪朝し、安倍首相の訪朝の意向を伝えた他に、ケリー米国務長官およびデービース北朝鮮特別代表が、韓国、中国、日本を相次いで訪問した。韓国最大野党の民主党の金漢吉(キム・ハンギル)代表は16日、政府特使として訪朝する意向を示したが、これには朴槿恵大統領の許可が必要で、朝鮮側が受け入れる必要がある。NBAの元スター選手のデニス・ロッドマンは8月1日に再度訪朝し、朝鮮に拉致された韓国系米国人の裴俊浩氏の引渡しを求める。
同済大学アジア太平洋研究センター朝鮮半島研究室の崔志鷹主任は、「日本メディアは、飯島氏の訪朝がより大きな成果を手にし、朝鮮と段階的な国交正常化交渉に入る可能性を否定できないとした。しかしそうなった場合、米韓の対朝鮮政策の足並みを乱すことになる。米韓の軍事演習が朝鮮を刺激し続けている状況下、日本による一方的な朝鮮との関係改善は、同盟国の利益に合致しない」と指摘した。
韓国にとって、金漢吉代表の訪朝は実現の可能性がある。政権与党、野党、政府、民間などのルートを通じて朝鮮との対話を促すことは、朴大統領の「信頼外交」の理念を徹底する有力な措置だ。しかし朝鮮は15日、開城工業団地の業務に関する韓国政府からの会談提案を突き返した。南北関係の短期間内の回復には、依然として障壁が存在している。
朝鮮にとって、日米との接触による「オーバートップ外交」の実現は、フレキシブルな手段とされてきた。しかし連合国からの制裁および軍事演習の取消を含めた3つの対話条件に関しては、積極的な反応が得られないだろう。
米国にとって、朝鮮の非核化は対話の重要な前提だ。しかし中国を含む関係国による朝鮮と接触するための「大きな枠組」に収まり、北東アジアの適度な緊張を維持しようとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月17日