思ったことをずけずけと口にするのは日本の政治家共通の欠点だ。橋下徹という日本の政治家は大胆で激しい発言が多いことで知られる。その橋下氏が今回公然と「慰安婦必要論」を主張、世間を驚愕、憤慨させた。しかし橋下氏の政治生命がこれで大きな影響を受けることはないと筆者はみる。日本の政治はすでに病んでいる。安倍氏のような右翼首相を選出し、橋下氏のような過激な人物まで存在する。日本が病んでいるのはどんな奇病だろうか?「光明日報」が伝えた。
橋下氏に対する日本国民の評価は大きく分かれる。正規雇用でない若者や大阪市内の低所得層など多くの支持者をテレビで目にする一方、東京で官僚や学者と交流すると彼らは橋下氏の様々な奇怪な論調を鼻であしらう。ただ、こうした論争が存在する橋下氏だが意外にも日本の政界で生き残れ、しかも多くの支持を得て、日本の第3党の共同代表にまでなっている。
一般的な政治家と違い、橋下氏の発言や問題に対する考え方はいたって簡潔だ。言い間違いで謝罪もよくする。大阪市営バスの経営難に対し、橋下氏の解決策は赤字路線をすべて廃止。足の不自由な高齢者がバスが減って日常生活に支障をきたしてもおかまいなし。日本の危機的な財政状況に対し、橋下氏が提言した方案は相続税100%徴収。この政策が現実的に実現可能かどうかなどもちろんおかまいなしだ。
ただ橋下氏は長期的な不景気を背景に、社会の現状に対する弱者層の強い不満というゆがんだ心理を巧妙につかみ、無責任で常識を顧みない、向こうみずな改革を次々と提言し、その革命ともいえる方案が一部の国民から支持を得ている。橋下氏は票の力を知り尽くしている。票が集まりさえすれば、合法的なリーダーになれる。票集め、人気取りのためなら過激な発言も決して惜しまない。